明らかに知っている人の前に立って、顔はしっかり「わかっています」という表情をしているのに、名前だけが出てこない。誰もが経験したことのある場面で、十年ごとに回数が増えていきます。
これは聞こえるより厄介です。行動が静かに変わってしまうからです。集まりに行かなくなる、ご近所に話しかけなくなる、かつては考えなくても全員の名前が出てきた二十人の親戚の集まりに顔を出さなくなる。忘れること自体は困りごとですが、そのあとに続く「出かけなくなること」のほうが実際の損失です。
記憶の機能がすること
考え方は単純です。覚えておいてと伝えると、Glimpse がそれを保存します。「この人は恵子さん、12番地に住んでいて、ポチという犬を飼っている、と覚えて」。あとで恵子さんを見たときに、この人は誰かとたずねれば、耳もとでそっと教えてくれます。
人以外にも使えます。駐車したのは3階のBブロック、と覚えて。これは水漏れする蛇口、と覚えて。孫の誕生日は14日、と覚えて。やり方はいつも同じで、覚えてと言えば残りますし、アプリを閉じたあとも残ります。
これは記憶を機械に預ける話ではありません。真っ白になった一瞬が、少しずつ家にこもる理由に育っていかないように、手がかりを用意しておくという話です。
役に立つ場面
- 地域の集まりやサークル。 見覚えのある顔が二十、そこにひもづく名前は年々減っていきます。
- 介護の方や訪問される方。 毎週何人もの方が入れかわりでいらっしゃると、どなたがどなたか覚えるのは本当に大変です。
- 親族の集まり。 お孫さんは会うたびに見違えますし、家族が増える速さに名前を覚える速さが追いつきません。
- ご近所。 六年間あいさつを交わしていて、いまさら名前を聞けない方。
- 通院。 どの先生が何とおっしゃったか、木曜に会うのはどの先生か。
プライバシーについて、はっきりと
人の顔にまつわる情報を保存する話には、安心してくださいという一段落ではなく、はっきりした答えが必要です。ですから、そのままお伝えします。
Glimpse の顔の記憶は、クラウド同期がオフのあいだは端末の中だけに残ります。オフが初期設定です。どこかにデータベースを作るために送信されることはなく、共有もされません。保存した方を個別に削除することも、設定からまとめて削除することもできます。詳しくはプライバシーのページに書いています。
技術とは関係のない、礼儀の話もあります。ある方についてメモを残すなら、その方に伝えるのが筋です。「もう名前が覚えられなくて、記録させてもらっています」と言えば、たいていの方は納得されますし、自分もやりたいと言われることも少なくありません。
保存するとよいこと
名前だけを残すのは、いちばん役に立たない使い方です。きっかけを残してください。どういう知り合いか、前回何を話したか、飼っている犬の名前。会話は名前ではなく細部から再開しますし、「ポチは元気ですか」は「恵子さん、こんにちは」の十倍の価値があります。
これは治療ではありません
ここははっきりさせておきます。記憶の手がかりは便利な道具であって、臨床的なものではありませんし、認知症への対応でもありません。心配になるような形で名前が出てこなくなっているなら、それは機能を有効にする話ではなく、お医者さんに相談する話です。
六十五歳や八十歳になれば誰にでもある、ふつうの物忘れであれば、耳もとの小さな手がかりだけでその場にとどまって話しつづけられますし、それはよい方向に積み重なっていきます。
まず三人だけ
知っている人を全員登録しようとしないでください。いちばんよく名前が出てこない三人だけを保存して、二週間使ってみて、役に立つか確かめてください。Glimpse は無料で、記憶の機能は身につける前にスマートフォンで試せます。
よくあるご質問
顔のデータはどこに保存されますか。
クラウド同期がオフのあいだは端末の中だけです。オフが初期設定です。データベース作成のために送信されることも、共有されることもありません。個別またはまとめて削除できます。
認知症の方のための機能ですか。
いいえ。年齢とともに増えるふつうの物忘れのための便利機能であって、臨床的な道具ではありません。ご心配な物忘れがある場合は、お医者さんにご相談ください。
名前を保存することを相手に伝えるべきですか。
はい、そうするのが筋ですし、気まずくなることはほとんどありません。たいていの方は納得されますし、自分もやりたいと言われることもあります。